城崎温泉に旅行に行った。
温泉は好きだ。日々の喧騒や気怠さを錠前の付けた箱に閉じ込めて見ないようにしておき、情報機器のない空間でとろりとした湯に体を沈めてぽう、と一息つく。風呂上がりに200円放り込んでマッサージ機に体を叩かれ100円放り込んでこーひーぎうにうでも飲めりゃあ最高なり。
城崎温泉はいくつか外湯がありぷらぷらとそれらを巡りながら何度も体を火照らせるのが良い楽しみ方らしい。温泉どころはこうじゃなくっちゃな。まずは旅館の内湯で先に体を洗っておく。
温泉を巡る前に夕飯をいただく。

肉と魚と肉。なんじゃあこりゃあ。
肉は但馬牛。しゃぶしゃぶにしていただいたのだが、筋がなくするっと嚙み切れて非常に美味だった。刺身も新鮮でぷりぷりである。私は近年貧乏症をこじらせて日々の食事量を減らしていたためか、それとも単に加齢のためか、食える量が減ってきている。後で火がつけられたステーキの方の肉に手を付けるころにはまあまあ満腹だったのだが、もう一つ幼少の頃からこじらせている勿体無い症が発症し、自分の皿を平らげてなお、しゃぶしゃぶ鍋を、もう、はちきれるくらい詰めこんでしまった。腹痛になった。鍋は完食出来なかった。
ハァ……ハァ……もったいねぇ……
腹痛を引きずりながら散策。夜なのであまり店はやっていなかったが、レトロなゲームセンターが明かりを灯していた。温泉施設はいくつか開いていた。

あっちぃ足湯があり、頑張って浸かった。今思うと別に頑張らなくて良かったのだが、何度か試してるうちに「いける……」と思えてきたので頑張ってしまったのだ。

こうなった。ポーランドの国旗か?
今は赤みはだいぶ引いたし痛くもかゆくもない。でも多分頑張らなくて良かった。
次の日はまだ朝の涼しいうちから散歩にでも行こうかと思っていたのだが、普通に寝坊したので湯にだけ浸かり、朝食に。

なんじゃあこりゃあ。普段の1日3食分より品数が多い。美味かった。
チェックアウトまでに急いでまた温泉に入りに行く。めちゃめちゃ滝の目の前で湯に浸かれる施設があって良かった。旅館に戻った後にロッカーのカギを間違えて持ってきてしまっていたことに気づく。なんでそういうことするんだ。いちいち。ちゃんと返却した。
店が開きだす。適度に小洒落た土産屋や食べ歩き用の食べ物や飲み物を売っている店が広がり、良い雰囲気である。

もう少しゆっくりとあての無い散策とかしたかったのだが、そこまで時間もなく。またふらっと一人で泊まりに来るのもいいかもな。

レジのお爺さんに「いちごソーダください」と言うと、「え?これ?」とメニュー表を指さして言われたので「それです」と答えると「ちょっと待ってください」と言われて店の奥に消えていった。しばらく待って出てきたスタッフのご婦人がレシピと思われる紙を一生懸命見ながら作ってくれた。作りなれた人間が不在だったのかもしれない。ジャムみたいな味で美味しかった。果肉入り。
行きの寄り道。

福知山城。
天正7年(1579年)頃明智光秀が築城。明治6年(1873)の廃城令により大半が失われる。現在の天守は昭和61年(1986)年に再建整備されたもの。
出石(いずし)に寄り、皿そばというのを食す。

大き目の豆皿に少量ずつそばが盛られており、薬味を足したりや味変しながら一皿ずつ食べていく。何皿だか食べると記念の手形がもらえるそうだ。多分わんこそばの皿版みたいなものだろう。何故こんな食べ方が発展したのかは分からない。出石の名物らしい。私はこれを食った後、腹痛を引き起こす。前述の通り、夕飯でも腹痛になっているのだ。懲りろ。
2日目の寄り道。

日本三景、天橋立。
歩いて対岸から対岸へ移動するには片道1時間くらいかかるらしい。ゆっくりのんびり散歩するのもいいよなぁとか思いはしたが、時間の都合により往復ともに船で移動した。片道5分。これはこれで海風に煽られ気持ちがいい。水が綺麗だった。

リフトに乗り傘松公園展望台へ。股のぞきをする。こんなん名物と知らなかったので股を覗くのにものすごく適さない服を着ていたが、無理くり見た。確かに景観が変わって見える。面白くはあった。写真をひっくり返してみると疑似的に体験出来はする。よ。
あと輪っかのオブジェクトが届かない所に立っておりそこにかわらけ(豆皿くらいのサイズの投げる用の陶器皿)を投げて輪っかに入ったら良いことあるよ的なスポットがあったのでやったが、入らなかった。1回3枚200円なのだが、なんかこれなかなか面白く、初見で入れるには難しいが何度かやっていたら入りそう、もしくはセンスのある人間がやれば入りそうなので、多人数で来ていると僕も私ももう1回、となりやすい。価格設定が上手いなァと感じる。なぜこれが天橋立にあるのかは知らない。これ、かわらけを回収するための業者やスタッフがいるのだろうか。
もう少し山を登っていけるようだったが、断念。
少しだけ天橋立を歩いた。普通に海岸線が続いていた。外国人の10人くらいの団体客が「ジャパーン」と言いながら記念撮影をしていたり、全身真っ裸の幼児が歩き回ったりしていた。

夜明け頃に訪れてぽつぽつと歩いてみたい。
家に帰り丸亀製麺を食べた。明日は仕事。明後日も仕事。さようなら。
